女30歳の呪い。平成バージョン

「今転職しないと、私来年30歳になるんです!」
Wワーク先の女子がこんな事を言って会社を辞めていきました。

この言葉と全く同じセリフを上司に言って、
私も数年前に会社を辞めたので、
彼女の言葉を聴きながら、こっそり微笑んでしまいました。

30歳になるのが怖かった28歳の私

大学を卒業した時の私は、
20代のうちになんとなく仕事をして、
なんとなく出会った人とそれなりに恋愛をして、
30歳までには平凡な家庭を築いているだろう…

という、ぼんやりとした人生設計がありました。

平凡な家庭を築く…
の先には、何のイメージもありません。

たぶん自分の母と同じように子を産み育て、
家事をしながら、たまにクッキー焼いてみたり?
するんだろうなー

という感じ。

 

私自身の生き方について考える気もなければ、
やりたいことや才能について考えたり、
ましてやそれを活かして誰かの役に立とうという考えは全くありませんでした。

 

 

そんな夢見る女子だった私が、

「あれっ?おかしい!

このまま行ったら、30歳までに

イメージ通りの平凡な家庭を築く主婦になれないぞ!」

と気付いたのが、28歳の時。

30歳になるという事が…いえむしろ、
年を取ることが怖くなったのはこの時が初めてでした。

 

‘怖さ’の正体は、一人で生きていくという事への不安

当時、同級生が続々と結婚出産をしていく中で、
私はその波に乗れずにいました。

 

彼氏もいない、出会いもない。
このままじゃ私を「平凡な主婦」にしてくれる
旦那さまが見付からない予感…!

 

もしもこのまま‘運命の人’に出会えなかったら、
私は一生1人かもしれない。

 

 

 

えー

じゃぁ

どうすんの?

私、どうやって生きんの?

 

 

こうなって、初めて

私は「自分の人生とは?」を考えるようになったんです。

 

 

結婚したら、相手の人生に乗っかって
生きていこうと思っていたので・笑
1人の人生は完全にノープランでした。

 

そこから、自分が本当にしたいことを模索し
今のヒーリングアートの仕事にたどり着くわけですが。
この話は色々な場所で何回も書いているので省略します。

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私が30歳になるのを怖がっていたのは、何年も前の事で
今は男女ともに初婚年齢も上がっていますし、
結婚しても出産しても働く女性が多い時代ですから、
感覚的にはずいぶん変わっているんだろうなと思っていたんです。

 

でも、会社を辞めていった彼女を見て
もうすぐ平成が終わろうとしている今でも
女性にとっての30歳は大きな節目なのだと
改めて思わされました。

30歳までに女がしておかなければいけないことリスト

自分の事を振り返えると20代後半は、
30歳までにしなければならない事のリストのようなものを勝手に作り上げて
自分自身にさまざまなプレッシャーを与えていました。

 

結婚しなきゃ!出産しなきゃ!

仕事で一人前にならなきゃ!

経済的に自立しなきゃ!

こんな風に自分自身を追い込んで、
それらのTo Doリストを、30歳になるまでに消化出来ていなかったら、
人生終わりだと真剣に思っていました。

 

でも、今思い返すと。
そのヘンテコなリストは、誰かに渡されたものでもなければ、
そう教えられたわけでもなく。
自分自身で自分に課してしまったもののように思えてならないのです。

 

こんなに男女が平等で、
こんなに女性が社会に進出している平成に。
「30歳は◯◯であるべき」という呪いのようなリストを押し付けているのは、
私たち自身なのではないでしょうか。

 

なぜなら、私たちを育ててくれた親は昭和真っ只中。
日本はまだまだ貧しく、戦後生まれの親からの思想を受け継いだのが私たちだからです。

 

最近私が観ていたドラマ『この世界の片隅に』で、
主人公すずの義理の姉である径子は、終戦後

「戦争いうんは、男がおらんでも女だけで
たいていの事はなんとかなるいう事を証明したようなもんじゃ」
と言っていました。

 

戦争までは、私たち女性は男性がいないと生きられないと信じていたのです。
たった70年くらい前まで!

これにはびっくりしました。
女性が自立できたのは、つい最近の事なんですね。

 

あるべきリストをチェックするより大切なこと

 

平成の『30歳の女は◯◯であるべき』という言葉は、
昭和のものとはまた少し違っていて。

 

あるべきリストを達成することに目標を定めて。
まるで、それさえやれば幸せになれると約束されたと信じて、
私たちは昭和から平成の時代を生きてきたように思います。

 

 

でも、本当は『こうあるべき』なんて1つもないんです。

 

例え、そのチェックリストが穴ぼこだらけであっても。
あなたが何歳であっても。
ないものを数えてはいけないのです。

 

あるべきリストを消しこむ作業より、
自分を愛する事に、全力を注いでください。

例えあなたが、仕事で失敗ばかりしていても。

結婚出来なくても。

子供が産めなくても。

経済力がなくても。

病気を抱えていても。

それが私、であるのなら。

 

あなたが選んだ人生は、あなただけのものです。
誇りをもって生きる、自分自身を毎日優しく抱きしめましょう。

 

簡単なようでいて難しいけれど。
これが出来たら、人生はきっと幸せなものになるはずです。

 

これから先、未来の日本では
もうすぐ私30歳になっちゃう!
なんて焦りがなく。

 

40歳になっても50歳になっても、60歳・70歳・80歳になっても…
すべての女性が自分らしい生き方を楽しめていて。
女であることにも年齢にも縛られることなく
自由な「私」を生きられる事を願っています。

 

 

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